常連やお店のファンがいると、お店を続けるやりがいになったり、経営的にも固定した売上が入ることで助かったりしますよね。そのためには、お客さんとの間に強い信頼関係を築くことがとても重要です。今回は、生徒のことを本当に考える姿勢を通じて、コロナ禍の間もお客さんと強いつながりを保ち続けたダンススクール「DANCE ART BOX」の外村さんにお話をお伺いしました。(インタビューは2020年5月中旬に行ないました。)

インタビューをZoomで行ないました。左が外村さん、右は地域のお店の便利帳編集部の加藤です。
目次
生徒のことを考え、通常とは異なる取り組みを積極的に行なう
ーー(地域のお店の便利帳編集部)コロナの影響で教室でのレッスンが難しくなり、オンラインレッスンを始められたそうですね。休校が続き、生徒もつらい状況だと思います。
はい、子どもがストレスなく乗り越えられる様に、ということを気をつけています。子どもは我慢するんですね。学校の、親と離れている時間もとても大事で、今は親とずっと一緒という環境だと思います。
ーー親と離れる時間も大切。
はい、画面越しに見ていても、子どもが親の様子を伺うのが見えるときがあります。そういう時はなるべくリラックスできるように配慮します。あえてふざけてみるとか。

Zoomでのレッスンの様子です
ーー結構気を遣われているのですね。
子どもはストレスの処理能力が十分に整っていません。特に、ダンスに来る子は発信・発散したい子が多く、家にとどまらなければならないことが多いコロナの状況はつらいと思うんですね。
ーーなるほど、たしかに子どもは気付かないうちに我慢してしまうということがあるのかもしれませんね。
それで、茶話会を思いつきました。
ーー茶話会ですか?
はい、ビデオ会議を通じてでも子どもが遊んで楽しめるよう、ゲームを企画しました。スマホなどで参加している子は参加者全員の顔が見れません。そこで、子どもが画面で見れるのは先生に固定し、それでも遊べるよう、子どもがジェスチャーをし、先生が回答者役をするジェスチャーゲームなどを企画しました。回答者役の先生を交代し、当てるまでの時間を競うことでゲーム性を出しました。大好評で、二回目もやろうと思っています。
ーーすごいですね、ビデオ会議を使っていても楽しめる企画をつくれるのですね。
ありがとうございます。また、ステイホームを呼びかけるユーチューブ動画を、ニューヨークの知り合いの呼びかけに応じて合同でつくるということもしました。生徒各自が部分ずつ出演し、一つの作品を作るようになっています。自己主張にとどまらないメッセージ性があり、広い世界につながる経験にもなったと思います。
▲作成したユーチューブ動画です
ーーコロナだからこそ経験できた機会が、この状況を前向きに捉えるきっかけにもなりますね。
長く続く関係性をつくるために保護者にも気を配る
ーーコロナへの対応など、保護者とはどの様に連絡を取り合っていたのですか?
ライン公式アカウントや連絡網を利用しています。普段から、台風や不審者情報などの対応のため、保護者の連絡組織を簡単なものではありますが作っていました。
オンラインレッスンを導入する際は、普段から舞台発表などの際に代表役をしてもらっている、各学年の役員のご家庭の協力を得てテストさせてもらいました。
ーーそういう時に協力をもらえるのは良い関係ですね。
うちは少し特殊なのかもしれませんね。10年以上続ける生徒が多いです。やはり、長い時間共に過ごしてきた子ども達という感覚もあるのでやめるということもできません。ご家庭も厳しい状況の方もいらっしゃると思いますので、お月謝もオンラインになってからは支払いを強くお願いしないことにしているのですが、それでもみなさん何も言わず払っていただいて、それは本当にありがたいことだと思っています。
ーーご家庭との結び付きがとても強いのですね。
はい、保護者の方が参加できるようなヒーリングのクラスも作りました。週末みんなでマインドフルネスを実践していたりします。大好評で、お母様だけでなくお父様も参加するようになりました(笑)。やっぱり、親のストレスが子どもにも影響するので、そういったことも気を遣っていたりします。
ーー子どものことを考えたら、やはり親と子との関係も大事になりますよね。でもそこまで考えて実践されているのはすごいなと思います。
苦しい状況も楽しむという気持ちを大切にする
ーーこのコロナ禍でも様々な取り組みを力強く実践されているなと感じたのですが、何か大切にしていることなどがあるのですか?
今を軽やかに乗り切るということを心がけて、楽しむというのを合言葉にしています。オフラインに戻したときも、やはり前と同じ状況に戻るのは難しいです。レッスンも3密を避けなければいけません。子どもも遅れた分の勉強を取り戻さなければいけません。そういった状況を乗り切っていくために、楽しむということを大事にしています。
ーーいろいろと貴重なお話をありがとうございました。
ありがとうございました。
インタビュー後、2回目の茶話会もお誘いいただいて、見学させていただきました。子どもたちを楽しませる企画が凝らされているだけでなく、感染防止のための正しい知識も学べる様になっており、本当に子どもたちのことが考えられていると感じました。
ただレッスンを教えるというだけでなく、生徒のことを本当に考える姿勢の一貫していることが、コロナという危機を生徒の家庭をも巻き込みながら進んでいく力になっているのではないかと思いました。
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