コロナ禍のオンライン対応について アロマテラピーの教室にお伺いしました

今回は千葉県千葉市のアロマテラピー教室「マロウズハウス香りの教室」の太田久美子さんにお話をお伺いしました。
太田さんは個人だけでなく企業向けのアロマテラピーや、セラピストの養成などに関わり、アロマを通じた人と人とのつながりやストレスケアを目指されています。
コロナの流行を期に、オンラインの授業を取り入れ始めたそうです。他の講師と合同で開催したオンラインセミナーは、3日間の開催で合計100名を超える参加の上、満足度も高かったとのこと。
なぜそこまで人気のセミナーになったのでしょうか?詳しい経緯をお伺いしました。

取材はZoomで行ないました

生徒と歩調を合わせながらオンラインレッスンを導入した

ーーオンライン授業はどのような経緯ではじめられたのですか?

今(2020年5月中旬)は1日3回ほどZoomでレッスンしています。でも、3月の時点ではほとんどビデオ会議ツールを使ったことはなかったです。4月いっぱいはお試しでやってみようということで、いろいろ勉強しながらはじめました。

ーー始めてみていかがでしたか?

慣れていない方にもツールを使ってもらえるようにするため、相手によってはハードルを下げて、まずはレッスンとは別に気軽にお話だけをするというようなことをしていました。
人によっては、むしろこちらのほうが都合が良いという方もいました。例えば医療従事者の方はシフトがギリギリまでわからないので、Zoomのほうがフレキシブルに対応できます。
また、直接人と話すことが制限される環境の中で、アロマのレッスンを通じてオンラインで人と話せるということによって、生徒さんにとっての気分転換になったり、ストレス緩和になったりしたということもあったようです。

ーーオフラインからオンラインにレッスンを切り替える中で、どんなことに気を付けていましたか?

集中力はやっぱり限界があると思います。対面なら2時間ぐらいかけていたのですが、1時間が限界です。また、出かけなくて良い分、レッスンのことを忘れてしまうことがあるので、事前連絡を気をつけたりしていました。

Zoomの機能を活用して参加者とのやり取りをスムーズにした

ーーそして最近、他のアロマの講師と合同のオンラインイベントを開催したそうですね。3日間で合計115名の参加があったとか。

集まった理由としては、最近イベントがどんどん中止になっていて、アロマの業界で有名な先生の話を聞く機会に飢えている方が多かったからだと思います。

ーーやってみていかがでしたか?

Zoomでやると、一方通行というわけではなく、一人ひとり画面に写っているので生徒の反応が見られます。オンラインでも工夫することで一体感を生むことができるのだとい思いました。

ーー例えばどんな工夫をされていたのですか?

Zoomの機能でスポットライトビデオというものがあるのですが(注1)、それを使うと、どの人が画面に大きく映るかというのを指定できるんですね。そこで、共同ホスト(注2)と言う役割を作って、その人が裏方として、スポットライトを当てるように画面に映る人を操作する、ということをしました。参加者が質問のために手を上げたときも、先生が質問者を見つけて名前を呼び(編集者注:Zoomはそれぞれの画面の下に小さく名前を表示させることができます)、共同ホストがその人を画面に映すので、質問のやり取りがしやすくなります。

ーーそのようにして、参加者が一体感を感じやすい形にしたということですね。講師をやってみた感覚はいかがでしたか?

話す方は、30分でも対面で1時間話すのと同じくらい疲れてきます。オフラインとは違う、撮られているという緊張感があるからですね。

(注1:スポットライトビデオについて詳しくはこちらhttps://note.com/tkykmts/n/ndbdf8f93f6b6

(注2:共同ホストについて詳しくはこちらhttps://zoom.les.cmc.osaka-u.ac.jp/これができると便利/ホストと共同ホスト/

オンラインとオフラインを併用することで両者の良さを生かせる

ーー感染の流行がある程度収束しても、オンライン化の動きはもとに戻らないと思われます。アフターコロナと言われるそのような流れの中で、今後についてはどのように考えていますか?

今後はオンラインとオフラインの併用を考えています。オンラインとオフライン、それぞれに良さがあるからです。
オンラインは、教室の場所を選ばないので、遠くの先生のレッスンを受ける事ができます。また、移動時間などの拘束がなくなってくるので、時間を有効に使えます。また、オンライン化が進むと、生徒は自由に選べるようになる分、先生は選ばれるために生き残りが必要になると思います。
オフラインは、やはり、直接触れる事ができるという点がオンラインと違います。実習や機材を使うという時は必要になります。

レッスンで使う機材

両者の良さを生かせるよう、普段はオンライン、特別な場はオフラインという形での併用を考えています。料金も、オフラインの方を少し高めに設定するとか、差を出してもいいかと思っています。

ーーアフターコロナはオンラインとオフライン、それぞれの良さを組み合わせることが必要ですね。たしかに、生徒さんも今回のコロナ禍によってZoom等の使い方にはだいぶ慣れた人が増えたと思いますので、今までよりその障壁は下がりそうです。
オフラインの良さについてはどう考えていらっしゃいますか?

オンラインを続けていくと、やはりつながりが薄れていくということが起きると思います。ですから、あえてオフラインの教室は、直接会える特別な場所、「会う」という特別な価値がある場所にしたいと思っています。
今までよりも、オフラインで会う機会を意識して特別なことと感じられる、そんな環境を作ってみることもできるのかなと思います。

教室の様子

ーーそうですね、オンラインの授業と同じことをするのではなく、オフラインならではの体験をつくるなど、組み合わせることで高められる体験価値がありそうですね。

オンラインを活用し、生徒との共有空間をつくっていく

ーー読者の方もコロナ対応でいろいろ試行錯誤されていると思います。最後にメッセージをお願いできますか?

まずは、生徒さんが離れないように、急にオンラインが難しい場合も、オフラインをうまく使いながらがよいと思います。そして、オフラインとオンラインはやはりそれぞれの違いがあるので、その価値観の違いを知って使いこなしていただければと思います。
オンラインに急に着いて来れない方がいらっしゃいますので、いきなりではなく、丁寧に、相手も納得していく段階を踏みながら移行していくことが大切だと思います。私の場合、あくまで本当にやりたいことはアロマを伝えること。Zoomなどはあくまでツールであり、生徒さんとの共有空間をつくるための手段だと思っています。
宣伝にはなりますが、もしアロマでオンラインでのレッスンの仕方などを覚えたい方いらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。レクチャーなどいたします。

ーーオンラインのツールに使われるのではなく、うまく使っていく、ということが大事なのですね。貴重なお話ありがとうございました。

ありがとうございました。


地域情報サイトまいぷれ千葉 マロウズハウス香りの教室のページはこちら

いかがでしたでしょうか。
太田さんのお話の中には、オンラインとオフラインをうまく組み合わせながら新しい時代に対応していく知恵が詰まっていたと思います。

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