地域では、地元を愛する人の手によってさまざまなイベントが開催されています。
目的は「地元を盛り上げたい」「集客に結び付けたい」など様々。でもこうした目的を達成するには、イベントが地域の人に愛され、注目を集める必要があります。
今回はそんな地域イベントの成功事例として、地元でちょっとした有名イベントに成長した「船橋漁港の朝市」についてご紹介します。
漁港×地域のお店のコラボレーション「船橋漁港の朝市」成功の秘訣
- 「漁港」×「地域のお店」という異色のコラボによって実現したイベント
- イベントの核になる“名物”の存在がキーポイント
- イベントを面白くするための改善を欠かさない!
1. 「漁港」×「地域のお店」という異色のコラボによって実現したイベント
千葉県船橋市の船橋漁港で開催されているイベント「船橋漁港の朝市」。
地元の海産物や農作物、加工食品など新鮮でおいしい地元の名産物が楽しめます。毎月第3土曜日の朝に開催され、今では毎回300名以上の来場者がいます。キー局のテレビ取材も頻繁に入る、地元ではちょっとした人気を誇るイベントとなっています。
このイベントの発起人は船橋漁港の水産会社社長2名と地元農家さん。普段は一般の方が立ち入らない船橋漁港で地元を盛り上げるイベントができないかと考えて誕生したのが「船橋漁港の朝市」です。「朝市」というからには、地元のおいしいものや珍しいものがいろいろ揃っているほうが楽しい、ということで地元のお店にも声をかけてスタートさせました。
開催するごとにその思いに共感する地元のお店も増え、今では常時10~20店舗が出店する規模に成長しています。何より、来る人に楽しんで欲しいという主催者の思いが、漁港と地域のお店という異色のコラボを実現させたのですね。
2. イベントの核になる“名物”の存在がキーポイント
さて、地域のお店が集まったイベントといっても、似たようなイベントは他にも多く開催されています。そこでお客さまの注目を集めるために重要なのが、このイベントならではの“付加価値”。たとえば“名物”の存在です。
「船橋漁港の朝市」には、「漁港」という会場がまずその役割を果たしています。普段立ち寄る機会のない場所に行く(入れる)というのは、お客さまにとっては魅力的に映ります。
また、会場でしか手に入らない商品として「朝獲れの新鮮な魚介類」、船橋漁港で多く水揚げされているスズキを使った「から揚げ」の提供、そして「魚のさばき方教室」の開催もしています。
新鮮な魚介類には朝市開催30分前から行列が出来ていたり、から揚げを一度に数袋も買っていく方がいたり、魚のさばき方教室には毎回10名近くの方が参加したりと、これらの名物を目当てにした来場が多く見られています。こうして来場したお客さまは必然的に出店しているほかの店舗の商品も見て、そして購入していきます。
こういったものの他にも、音楽の生演奏(ライブ)や、無料のプレゼントなど、そのイベントならではの“名物”があると注目度も増しますよね。
3. イベントを面白くするための改善を欠かさない!
船橋漁港の朝市では、実行委員会を担う主催者が常にイベントを盛り上げるための策を考えています。
たとえば、「船橋漁港の朝市瓦版」というニュースレター。次回の開催日程や参加店舗の紹介、地元食材を使ったレシピなどの情報もあって盛りだくさんの内容。来場者の皆さんに対して配ることで次回の来店にもつなげています。
また、出店店舗で買い物をすると1回のお会計ごとにポイントが手に入る仕組み(まいぷれポイント)も導入。このポイントは朝市でのお買い物に使えるほか、船橋市内にあるまいぷれポイントの加盟店でも使うことができます。漁港の朝市で貯めて市内で使う、市内で貯めて漁港の朝市で使うといった街の回遊性を生み出す仕組みにもつながっています。
こうしてさまざまなアイデアが生まれ、実行されている船橋漁港の朝市。これからどんな場になっていくのか、楽しみですね。
皆さんも自分の参加しているイベント、これから興したいイベントの参考にしてみてはいかがでしょうか。
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